FXテクニカル分析の基本!ダウ理論について解説②
前回はダウ理論と何かを説明しました。今回は、ダウ理論を構成する6つの基本法則について詳しく解説していきます。
- 価格はあらゆる事象を織り込む
- トレンドは3種類に分類される
- 主要なトレンドは3つの段階から形成される
- 価格は相互に確認される必要がある
- トレンドは出来高でも確認されなければならない
- トレンドは明確な転換シグナルが発生するまで継続する
以上の6つです。それでは、ダウ理論を構成する6つの基本法則について1つずつ解説しています。
- ダウ理論原則1 価格はすべての事象を織り込む
- ダウ理論原則2 トレンドには3種類に分類される。
- ダウ理論原則3 主要トレンドは3段階存在する
- ダウ理論原則4 価格は相互に確認されなければならない
- ダウ理論原則5 トレンドは出来高でも確認されなければならない
- ダウ理論原則6 トレンドは明確な転換シグナルが出るまで続く
- まとめ
- 初心者おすすめのFX口座はこちら
- おすすめのFXスクールはこちら
ダウ理論原則1 価格はすべての事象を織り込む
マーケットは世の中のあらゆる事案を素材に動きます。
経済指標、地震・洪水などの自然災害、中央銀行の金融政策や税制の変更、テロや戦争など事象が全てマーケットに織り込まれています。
ただ、こうした事象の何が原因でマーケットがどう動くのかは誰にも分かりません。
値動きがどう動くは、最終的に売りてと買い手のどちらが強かったでしかありません。
取引結果という事実がすべてなのです。
市場参加者の思惑や起こった事実から連想などして答えのないもを求めるのではなく、事実として起こっている値動きだけがすべてだと言うことです。
ダウ理論原則2 トレンドには3種類に分類される。
ダウ理論で言うトレンドとは、短期トレンド、中期トレンド、長期トレンドの時間軸の異なるトレンドを指します。
トレンドは、複数の短期トレンド、中期トレンドが組み合わさり、必ず調整局面が存在しています。
トレード戦略を立てる際に、自分がどの時間軸(短期、中期、長期)のトレンドで勝負するのか、デイトレードなのかスイングトレードなのか、それとも長期トレードなのかを明確に決めておく必要があります。
ダウ理論原則3 主要トレンドは3段階存在する
ダウ理論では、買い手・売り手の動向によって、上昇・下落する過程には、第1段階の先行期、第2段階の追随期、第3段階の利食い期の3つの段階があります。
それぞれの段階について詳しく説明しています。
第1段階の先行期
先読みする投資家が仕込む時期で、値動きが緩やかなのが特徴です。
ここでは、それ以前の動きが続いているのか、トレンドが転換したのか分かりにくく、多くのトレーダーがトレンドに乗るのが難しい段階です。
必ずしもすぐに強いトレンドとなって動き出さず、レンジのようにこう着することも多い場面です。
第2段階の追随期
第1段階の先行期の小さな値動きから動きだし、誰もがトレンドができていると思う場面がトレンドの中盤です。
上昇トレンドなら陽線のローソク足が並び、下降トレンドであれば陰線が並ぶ分かりやすい相場になっています。
第3段階の利食い期
順調に動いていたトレンドもいずれ終盤に入ってきます。
値動きの幅が小さくなってきたり、急騰したかと思うと下落したりして、第2段階の追随期のようにコンスタントな値動きが続かなくなってきたら、トレンドは終盤に入って来たと考え、備えた方がよいでしょう。
利食い期は、これまでのブームの終わりであり、ここから参入するのはリスクが高まります。
値動きが小さくなるだけなら失敗した際の痛手も小さくて済むのかもしれませんが、大きく急激に反転すると思わぬ大きな損害を被ることになります。
これまで積み上げてきた利益が一気に失ったり、無理に耐えるとさらにおおきな損失を被ることになります。ここでは、取引を控えることが賢明です。
ダウ理論原則4 価格は相互に確認されなければならない
ひとつの銘柄、業種、業界だけではなく、複数の銘柄、業種、業界が同じ方向性を示すことでトレンド発生が確認できるという事です。
株式市場では、例えば、工業平均株価と鉄道平均株価の二つのシグナルを持って、上昇トレンドとみなします。
FXの世界に当てはめると、例えば、為替と金利(債券)のレートで「ドルが上昇している時は、米金利も一緒に上昇していなければならない」や、各通貨ペアで「ドルが相対的に売られている時は、ドル円は下落、ユーロドルは上昇」というような相関関係が見られることに置き換えることが出来ます。
また、為替レートの動きに加えて、「オシレーター系でも上昇もしくは下降を示すシグナルを確認せよ」との意味にもとらえることが出来るのです。
同じシグナル、例えばトレンドとオシレーターが買いサインだったら分かりやすいですが、トレンドが買いにもかかわらず、オシレーターは売りのようにシグナルが異なる場合であれば注意せよ、ということです。
ダウ理論原則5 トレンドは出来高でも確認されなければならない
本格的なトレンドが発生するときには、出来高も大きくなるということです。
上昇トレンドであれば出来高は価格が上昇するにつれて増加するが、価格が下落するようになったら出来高も減少する、ということを指します。
出来高が明示されている株式市場においては分かりやすい理論ですが、世界中で取引されている為替においては出来高を正確に把握することは出来ません。
そこで、この理論をFXに応用させるためにはオシレーターによるテクニカル分析を使用する必要があります。
実はこれ、かなり重要です。チャート分析においても出来高増を確認することは絶対です。裏を返せば、出来高増が伴わない上昇は失速すると言えます。いわゆる、ダマしってヤツです。個人投資家としての腕の見せ所となります。
テクニカル分析についてはこちらの記事を御覧ください!!
ダウ理論原則6 トレンドは明確な転換シグナルが出るまで続く
個人投資家にとって重要です。トレンドが続くかどうかを判別できることは、収益を伸ばせるかどうかにつながります。
ダウ理論で考えるトレンドの基準は、
上昇トレンド=高値が更新し、安値は更新されない。
下落トレンド=安値が更新し、高値が更新されない。
この2つです。詳しく説明していきます。
上昇トレンド=高値が更新し、安値は更新されない。
上昇の動きなので高値は必ず更新して前の高値を上抜けする必要があります。
加えて、安値は前の安値より下がらず、最悪でも同値、通常は前回の安値より上昇して切り上げていくことが要件です。
ということは、高値が更新されなかったり、安値が更新されて前の安値より下がることがあれば、上昇トレンドの条件が崩れるので、上昇トレンドは終了すると、言えます。
下落トレンド=安値が更新し、高値が更新されない。
下落なので安値は必ず更新して前の安値を下抜ける必要があります。
加えて、高値は前の高値を超えずに同値か、それ以下に下げて前回の高値と比べて切り下げていくことが必要です。
ということは、安値が更新されなかったり、高値が更新されて前の高値より上がることがあれば、下落トレンドの条件が崩れるので、下落トレンドは終了すると、言えます。
まとめ
今回は、ダウ理論を構成する6つの基本法則について詳しく解説していきました。
ダウ理論は、チャート分析の基礎です。しっかりダウ理論を理解してこの理論をベースにしてトレード戦略を考えましょう。
難しく考えると上手くトレードすることはできません。FXは基本的なテクニカル分析をしっかりとマスターするだけでも十分勝つことが出来ます。
ダウ理論の原理原則に従いトレード行い、テクニカル分析力のレベルを上げて行きましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
初心者おすすめのFX口座はこちら
おすすめのFXスクールはこちら